2024/03/20

東海QSOコンテストに出ました

今年も東海QSOコンテストに出ました。

荒天が予想されていましたので前日まで参加するかどうか悩みましたが、幸いこちらの方では雨雲がかかるのが少なそうでしたので決行しました。

近所の河川敷に行きました。10分ぐらいのところ。

160 mのアンテナも余裕で張れます。
送電線や電柱もありません。

20年ぶりぐらいに出してきたアンテナ。
3.5 MHzのトラップを付けた、1.9/3.5 MHz用ダイポール。
現場で1.9 MHz → 1.8 MHzに改造しました。

ポールは1本。
1.8/3.5 MHzのダイポールは滑車で上げてます。
7/14/21/28 MHzは730V-1をほぼ水平で使用。

途中えらい音がしたので外を見たら脚立が突風で飛んでいきました。
このあと、横の状態で放置してましたが、また吹き飛びました。
途中で雨が降ってきて、空電ノイズでしばしQRTしました。

ハイバンドがあまりよくなく、去年より少ない。

アンテナが吹き飛ばなくてよかったです。

来年(?)用メモ: 
  • 730V-1のエレメントを片側20 mm縮める
  • 730V-1のマスト固定用Uボルト、スペーサーが要る


2024/02/03

Newアンテナ上げました

PM84il のヒト: Newアンテナ の続き。 

IO-117が運用終了するというので急いでアンテナやら切り替え器を作ってました。今日は一日時間が取れたので、タワーに設置しました。


まず、同軸のはんだ付けから。
BNCP-117NAというコネクター。芯線を少し削って細くしました。
5D-FBを使用予定でしたが、LITEしか入手できなさそうなので、5D-HFAEというのを使用。
このケーブルは5D-SFA相当で、屋外用のシースです。

前後のエレメントで1/4波長分をケーブルで移相して給電するので、
波長短縮率を実測したところ 83.9% でした。(5D-SFA-LITE カタログ値: 83%)

同軸ケーブル物理長4087 mm の片側解放で、Nano-VNAでインピーダンスを測定。
15.4 MHzでショート状態。(スミスチャートで一番左)
4.087 m / (300 / 15.4 MHz / 4) = 0.8392 (83.92%)
CAL点から同軸接続部までの長さはE delayをかけました。

給電線の長さの差は、435 MHz / 4 * 0.8392 = 144.7 mm となりました。

同軸の処理。ちょっと弱そうだったので、
この後、園芸用のグラスファイバー(φ5 mmぐらい)を角パイプに突っ込んで、
ケーブルの支持にしました。

Xマウント。
前のアンテナで2年間耐えた、ポリカーボネート製。(t = 10 mm)

夢の基板はこの箱に入れました。
今日気づきましたが、自分の基板、作ってませんでした。

ウオルボックスの中にはネジ止め用のベニヤ板があるのですが、
そのベニヤ板自体はウオルボックスにネジ4本と金具で固定されます。

基板は、ウオルボックスのベニヤ板にネジ4本で固定できますが、
基板のネジ穴位置に設計ミスがあり、
ベニヤ板は、ウオルボックスにネジ3本でしか止まらないことがわかりました。

現用アンテナを降ろす前に記念撮影。
VP25でできてます。2年良く持ちました。

アンテナ付けたところ。
145 MHz アンテナより長くなりました。

箱。
裏側の銀箱はLNA。


基板の制御線をシャックに引き込んで、切り替えながらVSWRを見ました。どの偏波でもバンド全域で1.4以内でした。特に、SATとEMEの帯域では1.2ぐらいです。

偏波面切り替えもうまく動作しました。H/V/LHCP/RHCPの偏波が手元のロータリースイッチで切り替えできます。郡上八幡のレピーターでは、H/Vで30 dBほどの差があります。近所のノイズも偏波面を切り替えるとS2/S8ぐらいの差(20 dB近く)で変わります。これはおもしろい。

前のアンテナを降ろす前にレピーターの信号強度をメモしてました。Sで1ほど(3 dB)受信が向上しています。冬場に開かなかった伊豆のレピーターにアクセスできました。

肝心のIO-117ですが、今日はなかなか上がりません。2/5に停止するとかしないとかでかなり混んでます。でも受信ではかなり快適になりました。


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2024/2/4 動画追加

偏波切り替えしているところです。

2024/01/29

Newアンテナ

例の夢の基板 (PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その3) を活用すべく、Newアンテナを作りました。

目標

  • 夢の基板を使う
  • 15 dBiは欲しい
  • ブーム長は3 m (4 WL)
  • 中心周波数はサテライト用、435 MHz
  • EME (432 MHz)にも使用したい
  • 地上通信にも使用したい
  • 軽量
  • ダレない

できたのが、このアンテナ。かっこいい。

二日かけていろいろパラメーターをいじくり、できたのがこれ。

これも結構悩んだ、エレメント配置。
二つのアンテナを1/4波長間隔(172 mm)でXに配置するので、
部品が干渉しないように調整してはシミュレーションの繰り返しでした。
1900 mmあたりには、ブームのジョイントを配置しています。

部品がそろったところ。
緑の部品は3Dプリンターを使って二晩で作りました。
ブームは15 mmの角パイプ。

エレメントを切って穴あけしたところ。
今回は0.5 mm厚の軽い素材を使用。
プロ トキワ ってお店で1 mぐらいの長さで140円でした。10 m購入。
給電部だけ、ネジ止めの都合、1 mm厚です。

ブラケットに付けたところ。

給電部です。

裏側。バランなしなので同軸にチョークを入れます。
このあと、2液性のエポキシ(EP001N)を流しました。
弾性タイプなので、熱膨張の係数が違うもの同士を接着してもはがれにくいです。

ブームのつなぎ目。

エレメントの重さを計量中。
片側227 gです。

組み立て終わったところ。

このあと、テストベンチ(一番上の写真)に載せて計測しました。
地面から2 mぐらいの高さです。

Antenna A
430 MHz VSWR 1.19
435 MHz VSWR 1.11
440 MHz VSWR 1.24

Antenna B
430 MHz VSWR 1.13
435 MHz VSWR 1.08
440 MHz VSWR 1.30

無調整で、なかなか素晴らしい結果です。
しかも総重量は1134 gと、軽量に仕上がりました。
これを夢の基板に接続すると、右/左旋のアンテナになり、H/V偏波の場合はスタックとして動作するので18.7 dBiになります。

今後は同軸を購入して、クランプのスペーサーを3Dプリンターで製作したらタワーに取り付けます。

2024/01/06

試し打ち 鳥羽市、志摩市移動

2~3か月前に作ったアンテナを使いに鳥羽市と志摩市に行きました。


PM84il のヒト: 手持ちSatアンテナ頒布

重量440グラムのアンテナで、手持ち部分の同軸ケーブルやコアの分を含めても600グラムぐらいだと思います。鳥羽市ではRS-44、志摩市ではJO-97で運用してみました。偏波面を変えて運用するのがとても面白く、思ってたよりは重さによる疲労を感じませんでした。

VSWRはどちらのバンドでも1.2ぐらいで非常に調子よく動作しました。

145 MHzから435 MHzへの被りがあると嫌なので、145 MHzのLPFとしてデュプレクサーと小さな終端を持って行ったのですが、試しにLPF無しで145 MHzを50 W送信しても435 MHzへの被りは全くありませんでした。

CQを出し始めるとたくさんの方が呼んでいただけまして、パワー調整をする暇もなく終始20 Wほどで運用し、RS-44で27局、JO-97で18局とQSOさせてもらいました。

JO-97での運用風景です。何故かリグコンがOFFになってて、恥ずかしいことに送信固定になってました。😥

そんなことに気づかないとは・・😥😥




2023/12/23

H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その3

PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その2 の続き。

発注から1週間ほど、注文していた基板が来ました🤩🤩🤩

サイズは168 x 86 mmです。10枚発注。
未来工業のウオルボックスに縦に入ります。

リレーを付けたところ。1.27 mmピッチです。
スペック上は2.5 GHzで50 W通せるそうです。

通過特性の測定中。

終端してVSWRを測定。
VSWRは約1.2で、70.71 Ωのストリップラインで作った分配回路はうまく動作しました。

 
通過特性は次の通りでした。
     RL1/2          RL3/4          TRX - A 間          TRX - B 間     
OFFOFF-3.53 dB-3.67 dB
OFFON-3.29 dB-3.98 dB
ONOFF-3.28 dB-3.96 dB
ONON-3.07 dB-4.34 dB

TRXから入れた電力を100%とすると、次の通りです。
     RL1/2          RL3/4          TRX - A 間          TRX - B 間     
OFFOFF44%43%
OFFON47%40%
ONOFF47%40%
ONON49%37%


全体としての通過損失は次の通りで、リレーの通過損失 + 伝送線路の通過損失 で0.53 dBと見込んでいましたので、ほぼ設計通りの結果になりました。
     RL1/2          RL3/4          TRX - A/B 間     
OFFOFF-0.59 dB
OFFON-0.61 dB
ONOFF-0.60 dB
ONON-0.65 dB

電力通過のチェックをしました。IC-9700から徐々にパワーを増加していき、50 Wで1分間の電力通過を行いました。分配部分のパターンが1.6 mm幅なので多少発熱しますが、室温15度Cの環境で、感覚的には45度Cぐらいだと思います。リレーの発熱はほぼ感じませんでした。

炎天下で周囲が50度Cの環境としても80度Cと予測できますので問題はなさそうで安心しました。それに、まずアンテナ直下まで50 Wは届きませんので十分余裕です。

Antenna A/Bでインピーダンスの偏りがある場合、電力分配部分の発熱状況が異なる場合があります。


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基板のみ欲しい方はご連絡ください。1枚1,000円 + 送料です。

1.27 mmピッチのはんだ付けができる方は、以下の物を揃えていただければ組立できます。

  • HF3リレー x 4個 (詳細は以下参照*)
  • BNCレセプタクル x 3個 (モノタロウ 546-4027)
    (秋月 C-02296 も適合します。電気長的には短いので影響はないと思いますが、インシュレーターの径の見た目が75 Ωのが来ました。)
  • ターミナルブロック x 1個 (モノタロウ 08595081 や、秋月 P-01310 など)
  • 適当な整流用ダイオード x 2個


* リレーは DDEController (te.com) が適合します。RSコンポーネンツやモノタロウで入手できます。いろいろなサイトで探しましたが、今は3 V12 Vの物が一番安く手に入ります。(eBayで格安のが売ってましたが、怖くて買えません。)

50 Ω の Monostable を入手してください。型番で言うと以下のいずれかになります。

  • HF3 51 (コイル3 V) 1462051-1 → 最安? モノタロウで1,490円 @ 1個
  • HF3 52 (4.5 V) 1-1462051-6
  • HF3 53 (5 V) 1462051-2
  • HF3 54 (6 V) 1-1462051-7
  • HF3 55 (9 V) 1462051-3
  • HF3 56 (12 V) 1462051-4 → 最安 チップワンストップで1,287円 @ 1個
  • HF3 57 (24 V) 1462051-5


組み立て済みが欲しい方はご相談ください。

1.27 mmピッチのはんだ付けをする必要がありますので、ご希望に応じて組み立てます。

基板代(1,000円) + 部品代(リレーの価格次第で変動あり) + 組立代(1,000円) + 送料


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他は Part_2_AMSATJournal_MayJun07_I8CVS_Polarization.pdf をご覧ください。

全体的なシステムとして成功させるのに注目すべき点は以下だと思います。(Fig. 1)

  • Antenna A に接続するフィーダーX2は、BのフィーダーX1より1/4波長だけ長いこと
  • Antenna A/B の給電点の極性 (A/A', B/B' とフィーダーの接続点に注目)
  • Antenna A/B の物理間隔
  • アンテナは + でなく、X で設置する (地上通信用で垂直偏波にするため)


(2023/12/24 追記)

  • Antenna A/Bにインピーダンスの偏りがある場合のコメントを文中に追記
  • BNCレセプタクルについて文中に追記
  • 組み立てご希望について追記
  • 基板10枚在庫なくなりましたので、追加製造中です
  • リレーの納品が遅れています
  • 435 MHz帯専用です


(2023/12/25 追記)

  • HF3 56 (12 V) 10個以上注文で最安の入手先が見つかりました。
  • 基板を20枚追加発注しました。(パターン小変更有)


2023/12/12

H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その2

PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その1 の続き


埼玉に出張に行ったので帰りにオヤイデで75 Ωのテフロン同軸を買おうと思いましたが、秋葉原に寄るのが面倒くさくなってそのまま帰宅。

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今まで気づいてなかったのですが、Qマッチは75 Ωで作っても、正確には50 Ωの分配じゃないと。計算してみると、70.71 Ωの伝送線路で作るが理想のようです。でもそんな同軸は無いです。

いろいろ考えているうちに、マイクロストリップラインで構成したらインピーダンスは自由に設計できることに気づきました。


便利なページがありました。

マイクロ・ストリップ・ライン の設計 MstripCalc (ruru.ne.jp)

パラメーターは次の通り。

  • 基板厚さ 1.6 mm
  • 銅箔厚さ 35 um
  • 比誘電率 4.5
  • 435 MHz


50 Ω λ/4 の計算例: ライン幅2.98 mm、長さ92.85 mm

70.71 Ω λ/4 の計算例: ライン幅1.59 mm、長さ95.19 mm


それぞれロスはどうなるのかと気になり、また別のサイトを見つけました。


435 MHz 50 Ω λ/2の長さで、S21 = -0.209 dB

435 MHz 70.71 Ω λ/4の長さで、S21 = -0.115 dB

同軸ケーブルのQマッチで作るのと同じか、接続のことを考えるとストリップラインで作るのが良さそうに思えて基板を作ることにしました。

PCBEで作りました。
この設定でガーバーを出力してJLCPCBに発注。

ガーバービューアーで見るとかっこいい。

こちら、はんだ面。


リレーは、TE connectivity (Tyco)のHF3を使用する予定です。

コイル電圧12 Vのリレーが都合が良いのですが、monotaroで3 V品が1,500円 / 個と、どこよりも安く購入できるようなので発注。

基板は、仰角ローター直下のマストに設置したウオルボックスに入れる予定です。シャックの偏波切り替えスイッチと、タワートップの基板を接続をするのに、0.75 mm^2の25 mの電線を使用すると、リレー4回路分の電流で往復50 mの長さで電圧降下が0.3 Vぐらいになるようです。電圧降下はそんなに気にするレベルではないようです。


基板の送料をケチったので、到着するのは2週間ぐらい先になりそうです。
到着するまで少し待ちです。

10枚注文しましたので、「うまくいったら」お分けできると思います。


2023/11/24

H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その1

435 MHzの直線偏波と円偏波を切り替えるものを作り始めました。

Part_2_AMSATJournal_MayJun07_I8CVS_Polarization.pdf

上記の記事が元で、中古の同軸スイッチをeBayなどで探しました。そんなとき、KG0Dさんから以下の商品があることを教えてもらいました。

70cm UHF X-POL Switch (minikits.com.au)

omronのG6Kを使ってUHFの数十ワットを切り替えるという大胆な設計で、安価に仕上がっています。


物は試しと、前から気になっていた秋月で売っている高周波が通るリレーでやってみました。

12V TXリレー 接点容量:2A 2回路C接点 ATX203: パーツ一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販 (akizukidenshi.com)


両面のガラエポをカッターやルーターで加工。

スルーホールは錫メッキ線。
バイスにBNCコネクターを並べて、基板エッジにはんだ付けします。

はんだごて2本を駆使してきれいに流しました。

ATX203というリレー。
スペック上、500 MHzで0.3 dBぐらいのロスだそうです。

Qマッチ分配器の処理。
75 Ωのテフロン同軸は近所に売ってないので2.5C-2Vで我慢。

Qマッチの反対側。

仕上がりです。

片側を50 Ω終端してNano-VNAでスルーを測定してみたところ、約4 dBのロスがあることが分かりました。3.5 dBぐらいかと予想していましたが、約1 dBロスしています。

1 dBというと、50 W入れたとき片側の回路で5 Wの熱が出ることになります。

念のため今度は両方を50 Ωで終端してNano-VNAで見たところ、インピーダンスは50 Ωとは言えないぐらい恥ずかしいスミスチャートを描いてまして、この基板はゴミになりました。


東海QSOコンテストに出ました

今年も東海QSOコンテストに出ました。 荒天が予想されていましたので前日まで参加するかどうか悩みましたが、幸いこちらの方では雨雲がかかるのが少なそうでしたので決行しました。 近所の河川敷に行きました。10分ぐらいのところ。 160 mのアンテナも余裕で張れます。 送電線や電柱もあ...