2024/05/01

AO-109の思い出

少し前に大気圏に再突入したAO-109の思い出を少し。

調べてみたら、2 QSOしかしてません。


一回目のQSOは、2021/12/18にJK1AFZさんとFT4にて。


こちらはFT4ループテスト 2022/1/3


こちらはSSBのループテスト 2024/4/6 20:00頃

CW短点やCQ (?)も聞こえてにぎやかです



そして、2回目にして最後のQSO 2024/4/14 17:25頃
JK2XXK/9とのCW QSO




ほとんど聞こえないけど、ループチェックすると時々生きているのが分かって、自分的には耳チェックで使ったりと・・、楽しい衛星でした。


2024/04/30

直下プリ 2号機 を作っている件

一年半前から使っている直下プリ PM84il のヒト: 435 MHz 直下LNAを作っている件 その2 ですが、アンテナ <-> シャック間のケーブルロス 2 dB はこのLNAでカバーできています。それなりにノイズは増えますが、良く仕事してくれています。

これを一枚基板にしようと製作を始めました。

目標スペック!

  • 通過帯域 430 MHz - 440 MHz
  • ゲイン 20 dB
  • NF 0.6 dB以下
  • IC-9700から電源重畳で動作
  • スタンバイ用ケーブル不要
  • SAT用に300 MHz HPFと145 MHzトラップ付き
  • アンプ出口にSAWフィルター付き
  • 小型
  • Nコネ入出力

石の選定にはずいぶん時間をかけましたが、以下の点について検討し、結局は簡単に使用できるMMIC PGA-103+ を選択しました。

  • NF
  • ゲイン
  • P1 dB
  • 使用帯域でのS11とS22

最近はGNSSやWLAN用でNFが随分低い石がありますが、435 MHz帯ではあまりリターンロスがよろしくないようで見送りました。

サテライト通信に使用できるように、MMICの入り口には、300 MHzのHPFと、145 MHzのトラップを装備し、MMICの飽和を防ぎます。MMIC入口のフィルターによる通過損失はNFの劣化にそのままつながりますので、通過帯域の減衰は最小限にとどめる必要があります。

入口のフィルターはVNAを見ながら調整が必要なため、テスト用の端子を設けています。(テスト端子はU.FLを選定した都合、MMIC取り付け前に調整する必要があります。)

MMICの出口にはBPFを装備します。435 MHz帯を通過できるSAWフィルターを選定しました。

RFの切り替えは偏波切り替え器 PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その3 で実績のあるリレーを使用し、50 W CWが通過できる設計です。

MMICの保護用にCi = 0.3 pFのダイオードを選定しましたが、ノイズ低減と、Txからは十分アイソレーションが取れることを見越して取り付けません。パターンぐらい作ればよかったと後悔。(後付けできます。)

IC-9700 (IC-910も?) にはリグからの同軸ケーブルに電源を重畳することで、プリアンプの動作と送受切り替えができる機能があります。このプリアンプはその機能を利用できるように設計しています。つまり、同軸ケーブル以外の電源や強制スタンバイ接続は不要です。

昨日基板の設計が終わり、完成待ちです。うまくいけば頒布を考えています。





2024/04/21

KASHIWA 受信報告 その2

PM84il のヒト: KASHIWA 受信報告 の続き。

今日から秋祭りの準備🤣で出かけてて、ひとつ前のパスは逃しました。

JE3HCZさんがTLMをSatNOGSに送り込むことができたというXの投稿を見て、12時前のパスで受信してみました。

まず、AOSからいきなりS9のビーコンが聞こえてきたので、これは同じ周波数に別の衛星が・・・と、やれやれな気持ちになっていました。

4800 bpsの受信をしたくFMにしてたので、CWのビーコンが聞き取れなかったのですが、2回目のCW テレメトリーをSSBで聞いたら「YMX」って打っていたので、すぐさまGoogleで検索をしてKASHIWAだということを確認し、慌てて3回目のテレメトリーを録画しました。

S8~9振ってきてますよ。

おめでとうございます。


KASHIWA 受信報告

2024/4/11にISSから放出されたKASHIMA、TLEがよくわからないなか、半日後にISSのTLEで聞いてみましたが何も聞こえず。

その後数日、聞こえないというレポートだけがむなしくXに投稿されていました。

一昨日だったと思いますが、受信できたとの投稿があり、4/20の未明にトライしましたが聞こえず。

昨日WFに何か見えた気がしていたので、4/21の未明に再度トライしてみたところ、見事に聞こえました!!!


4/21 Orbit #151 (JST)

2024/04/21 03:50:50- EL: 50.7 deg. V偏波

CWのメッセージ「KASHIWA ?A390C2710EE10」

CWのあとにパケット: Soundmodem 4800 bps G3RUHで 復調不可 (動画最後の方)


同じく 4/21 Orbit #151 (JST)

2024/04/21 03:52:56- EL: 16 deg. H偏波

CWのメッセージ「KASHIWA ?20E8F3710? ?80?」



周波数: 437.375 MHz

TLE: 

KASHIWA

1 59508U 98067WH  24109.39522517  .00109943  00000+0  17741-2 0  9994

2 59508  51.6364 251.8281 0002841 100.7365 259.3944 15.52037673  1161


感覚的にはAO-109と同じぐらいか、それより弱い受信レベルです。1回目と2回目で偏波が変わっています。

使用設備: 18.7 dBi - 0.5 dB Loss  + 19 dB LNA (NF 0.6 dB) - 2 dB Loss -> IC-9700


非圧縮のWAVファイルが必要な場合はご連絡ください。切り取った部分はメールで送れるサイズです。


2024/03/20

東海QSOコンテストに出ました

今年も東海QSOコンテストに出ました。

荒天が予想されていましたので前日まで参加するかどうか悩みましたが、幸いこちらの方では雨雲がかかるのが少なそうでしたので決行しました。

近所の河川敷に行きました。10分ぐらいのところ。

160 mのアンテナも余裕で張れます。
送電線や電柱もありません。

20年ぶりぐらいに出してきたアンテナ。
3.5 MHzのトラップを付けた、1.9/3.5 MHz用ダイポール。
現場で1.9 MHz → 1.8 MHzに改造しました。

ポールは1本。
1.8/3.5 MHzのダイポールは滑車で上げてます。
7/14/21/28 MHzは730V-1をほぼ水平で使用。

途中えらい音がしたので外を見たら脚立が突風で飛んでいきました。
このあと、横の状態で放置してましたが、また吹き飛びました。
途中で雨が降ってきて、空電ノイズでしばしQRTしました。

ハイバンドがあまりよくなく、去年より少ない。

アンテナが吹き飛ばなくてよかったです。

来年(?)用メモ: 
  • 730V-1のエレメントを片側20 mm縮める
  • 730V-1のマスト固定用Uボルト、スペーサーが要る


2024/02/03

Newアンテナ上げました

PM84il のヒト: Newアンテナ の続き。 

IO-117が運用終了するというので急いでアンテナやら切り替え器を作ってました。今日は一日時間が取れたので、タワーに設置しました。


まず、同軸のはんだ付けから。
BNCP-117NAというコネクター。芯線を少し削って細くしました。
5D-FBを使用予定でしたが、LITEしか入手できなさそうなので、5D-HFAEというのを使用。
このケーブルは5D-SFA相当で、屋外用のシースです。

前後のエレメントで1/4波長分をケーブルで移相して給電するので、
波長短縮率を実測したところ 83.9% でした。(5D-SFA-LITE カタログ値: 83%)

同軸ケーブル物理長4087 mm の片側解放で、Nano-VNAでインピーダンスを測定。
15.4 MHzでショート状態。(スミスチャートで一番左)
4.087 m / (300 / 15.4 MHz / 4) = 0.8392 (83.92%)
CAL点から同軸接続部までの長さはE delayをかけました。

給電線の長さの差は、435 MHz / 4 * 0.8392 = 144.7 mm となりました。

同軸の処理。ちょっと弱そうだったので、
この後、園芸用のグラスファイバー(φ5 mmぐらい)を角パイプに突っ込んで、
ケーブルの支持にしました。

Xマウント。
前のアンテナで2年間耐えた、ポリカーボネート製。(t = 10 mm)

夢の基板はこの箱に入れました。
今日気づきましたが、自分の基板、作ってませんでした。

ウオルボックスの中にはネジ止め用のベニヤ板があるのですが、
そのベニヤ板自体はウオルボックスにネジ4本と金具で固定されます。

基板は、ウオルボックスのベニヤ板にネジ4本で固定できますが、
基板のネジ穴位置に設計ミスがあり、
ベニヤ板は、ウオルボックスにネジ3本でしか止まらないことがわかりました。

現用アンテナを降ろす前に記念撮影。
VP25でできてます。2年良く持ちました。

アンテナ付けたところ。
145 MHz アンテナより長くなりました。

箱。
裏側の銀箱はLNA。


基板の制御線をシャックに引き込んで、切り替えながらVSWRを見ました。どの偏波でもバンド全域で1.4以内でした。特に、SATとEMEの帯域では1.2ぐらいです。

偏波面切り替えもうまく動作しました。H/V/LHCP/RHCPの偏波が手元のロータリースイッチで切り替えできます。郡上八幡のレピーターでは、H/Vで30 dBほどの差があります。近所のノイズも偏波面を切り替えるとS2/S8ぐらいの差(20 dB近く)で変わります。これはおもしろい。

前のアンテナを降ろす前にレピーターの信号強度をメモしてました。Sで1ほど(3 dB)受信が向上しています。冬場に開かなかった伊豆のレピーターにアクセスできました。

肝心のIO-117ですが、今日はなかなか上がりません。2/5に停止するとかしないとかでかなり混んでます。でも受信ではかなり快適になりました。


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2024/2/4 動画追加

偏波切り替えしているところです。

2024/01/29

Newアンテナ

例の夢の基板 (PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その3) を活用すべく、Newアンテナを作りました。

目標

  • 夢の基板を使う
  • 15 dBiは欲しい
  • ブーム長は3 m (4 WL)
  • 中心周波数はサテライト用、435 MHz
  • EME (432 MHz)にも使用したい
  • 地上通信にも使用したい
  • 軽量
  • ダレない

できたのが、このアンテナ。かっこいい。

二日かけていろいろパラメーターをいじくり、できたのがこれ。

これも結構悩んだ、エレメント配置。
二つのアンテナを1/4波長間隔(172 mm)でXに配置するので、
部品が干渉しないように調整してはシミュレーションの繰り返しでした。
1900 mmあたりには、ブームのジョイントを配置しています。

部品がそろったところ。
緑の部品は3Dプリンターを使って二晩で作りました。
ブームは15 mmの角パイプ。

エレメントを切って穴あけしたところ。
今回は0.5 mm厚の軽い素材を使用。
プロ トキワ ってお店で1 mぐらいの長さで140円でした。10 m購入。
給電部だけ、ネジ止めの都合、1 mm厚です。

ブラケットに付けたところ。

給電部です。

裏側。バランなしなので同軸にチョークを入れます。
このあと、2液性のエポキシ(EP001N)を流しました。
弾性タイプなので、熱膨張の係数が違うもの同士を接着してもはがれにくいです。

ブームのつなぎ目。

エレメントの重さを計量中。
片側227 gです。

組み立て終わったところ。

このあと、テストベンチ(一番上の写真)に載せて計測しました。
地面から2 mぐらいの高さです。

Antenna A
430 MHz VSWR 1.19
435 MHz VSWR 1.11
440 MHz VSWR 1.24

Antenna B
430 MHz VSWR 1.13
435 MHz VSWR 1.08
440 MHz VSWR 1.30

無調整で、なかなか素晴らしい結果です。
しかも総重量は1134 gと、軽量に仕上がりました。
これを夢の基板に接続すると、右/左旋のアンテナになり、H/V偏波の場合はスタックとして動作するので18.7 dBiになります。

今後は同軸を購入して、クランプのスペーサーを3Dプリンターで製作したらタワーに取り付けます。

AO-109の思い出

少し前に大気圏に再突入したAO-109の思い出を少し。 調べてみたら、2 QSOしかしてません。 一回目のQSOは、2021/12/18にJK1AFZさんとFT4にて。 AO-109 QSO FT4 JM2FCJ. TNX!! やっと!AO-109で初めてQSO出来た!FCJさん...