2024/04/30

直下プリ 2号機 を作っている件

一年半前から使っている直下プリ PM84il のヒト: 435 MHz 直下LNAを作っている件 その2 ですが、アンテナ <-> シャック間のケーブルロス 2 dB はこのLNAでカバーできています。それなりにノイズは増えますが、良く仕事してくれています。

これを一枚基板にしようと製作を始めました。

目標スペック!

  • 通過帯域 430 MHz - 440 MHz
  • ゲイン 20 dB
  • NF 0.6 dB以下
  • IC-9700から電源重畳で動作
  • スタンバイ用ケーブル不要
  • SAT用に300 MHz HPFと145 MHzトラップ付き
  • アンプ出口にSAWフィルター付き
  • 小型
  • Nコネ入出力

石の選定にはずいぶん時間をかけましたが、以下の点について検討し、結局は簡単に使用できるMMIC PGA-103+ を選択しました。

  • NF
  • ゲイン
  • P1 dB
  • 使用帯域でのS11とS22

最近はGNSSやWLAN用でNFが随分低い石がありますが、435 MHz帯ではあまりリターンロスがよろしくないようで見送りました。

サテライト通信に使用できるように、MMICの入り口には、300 MHzのHPFと、145 MHzのトラップを装備し、MMICの飽和を防ぎます。MMIC入口のフィルターによる通過損失はNFの劣化にそのままつながりますので、通過帯域の減衰は最小限にとどめる必要があります。

入口のフィルターはVNAを見ながら調整が必要なため、テスト用の端子を設けています。(テスト端子はU.FLを選定した都合、MMIC取り付け前に調整する必要があります。)

MMICの出口にはBPFを装備します。435 MHz帯を通過できるSAWフィルターを選定しました。

RFの切り替えは偏波切り替え器 PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その3 で実績のあるリレーを使用し、50 W CWが通過できる設計です。

MMICの保護用にCi = 0.3 pFのダイオードを選定しましたが、ノイズ低減と、Txからは十分アイソレーションが取れることを見越して取り付けません。パターンぐらい作ればよかったと後悔。(後付けできます。)

IC-9700 (IC-910も?) にはリグからの同軸ケーブルに電源を重畳することで、プリアンプの動作と送受切り替えができる機能があります。このプリアンプはその機能を利用できるように設計しています。つまり、同軸ケーブル以外の電源や強制スタンバイ接続は不要です。

昨日基板の設計が終わり、完成待ちです。うまくいけば頒布を考えています。





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