2022/1/5に気づいたのですが、1/11に近所でISSの月面通過が観測できることがわかりました。
2年ほど前から、「ISS月面通過予測」というアンドロイドのアプリを2週間ごとに見ていて、ようやく良さそうな条件に巡り合えました。
- 時間 - あんまり遅い時間は大変
- 月の高さ - 仰角が低いと、自分とISSの距離が長くなって小さく写る
- 月の満ち欠け - 新月だと見えないし、欲を言えばあまり欠けてない方がいい
ただでさえ、月とISSと地球上の自分の位置が重なるタイミングは少ないのに、これらの条件を加味するとなかなか撮影の機会はありません。(車で数100 km移動する覚悟があればそうでもないようです。)
2022/1/5時点の予測結果
無線でISSと通信しててよく気づくのですが、ISSの軌道はよく変動しています。原因はわかりませんが、ドッキングとかデブリ回避の影響なんだと思います。この1/5の時点の予測も少しずれるんだろうと思ってアプリを毎日見ていたら、うれしいことに軌道要素が当日(1/11)の昼間に更新されて、より正確な位置がわかりました。
2022/1/11時点の予測
しかし、この日の一週間近く前から天気予報は雨を告げていました。当日、朝からSCWで天気予報を見ていると、寒冷前線が通過することに気づいた。天気予報では雨だが、晴れる可能性がある!
18:30 運よく仕事を定時過ぎで切り上げて、望遠鏡などを積み込む。この時、空が見えていた。
19:00 自宅出発。途端に大雨。現地までは40分ぐらいで行ける。
19:50 ロケハンしながら現地に到着。大雨。SCW、リアルタイムレーダー、ナウキャストを駆使して雨が止むのを信じる。
20:14 イベントまで39分。雲が切れて、北極星が見えた。寒冷前線が抜けたようだ。セットアップ開始。月が雲から現れた。
20:40 ザクっと極軸合わせ、STAR BOOK TENで恒星を2点だけアライメントして追尾開始。
20:50:30 動画撮影開始
20:53:09 直焦点撮影しているデジカメの液晶で月面を何かが通過したのが見えた!コバエが飛んだのかと思うぐらい。すぐさま録画を停止してコマ送りで確認。間違いない。
この時には空はくっきり晴れ、気温がぐんと下がり、強風でした。
興奮状態で帰宅後、家族が寝てから動画の切り出しとコンポジットを行いました。
動画
コンポジット画像 (1/60秒間隔 29枚 比較暗合成)
見かけ上の月一つ分の大きさを約0.7秒で通り過ぎました。
また機会があればチャレンジしてみたいと思います。
撮影データ
- D750 動画モード 1920x1080 60p
- シャッタースピード 1/1000秒
- ISO 3200
- C8鏡筒 f = 2000 mm F8
- 赤道儀 SXD2
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