2024/10/15

紫金山・アトラス彗星 その2

10/13

天気が良かったので赤道儀をもって子どもと近所の川の河口に出かけました。西の空が低いところまで見られる場所です。同じ目的でしょうか、隣でも三脚を据えている方がいました。散歩中の方が声をかけてくれました。「30分ぐらいしたらほうき星が見えてくるはず」と言うと、また来るとのこと。

双眼鏡で見えるようになったころ、先ほどの方がやってきました。しばし歓談していると肉眼でも見えるようになりスマホでも撮影できました。

高度が10度を切ってくると大気の影響でどんどん見えなくなりました。スマホで撮影しているときにメインのデジカメで撮影すればよかったなと反省。それでも、これだけの画像が得られました。

200 mm F5.6 ISO1600 4秒

200 mm F5.6 ISO1600 4秒

10/14

この日は夕方に雲がありそうだったので自宅から。ダメもとで屋上から撮影したところ、雲の隙間から何とか撮影することができました。ちょうどこの頃に肉眼でもかすかに見えました。自宅は周りが明るいのでなかなか良い写真が撮れません。ビルの見た目の高さと比べると、すごく尾が長いのがわかります。赤道儀は使用せず三脚で済ませました。露出時間が短いので十分でした。

86 mm F4 ISO800 2秒


2024/10/08

紫金山・アトラス彗星の撮影

10/2の早朝に紫金山・アトラス彗星の撮影に出かけました。

3時に起きて鳥羽のパールロードにある海が見える小高い駐車場に向かいました。4時前に到着しましたが、国崎に近い駐車場ではすでに赤道儀を据え終わっている方が居ました。他に大阪から来られた方もいて驚きました。

明かりを照らしても悪いので、別の駐車場に向かいました。海を見下ろす方向には草や木の枝がありましたが、撮影に支障がなさそうな場所に赤道儀を据えました。

赤道儀には彗星の軌道要素をダウンロードしておいたので、3つの恒星でアライメントをしてから、彗星が昇ってきたころに彗星追尾モードに入れました。

今回は望遠鏡を使用せず、200 - 500 mm F5.6のレンズで撮影しました。

3秒ぐらいシャッターを開いて様子を見たところ、見事に彗星が写っていて興奮しました。

200 mm F5.6 ISO 3200 10秒露出 x 6枚 (300 mm程度にトリミング)

雲が多くて心配でしたが、何とか撮れた感じです。時間が経つにつれて露出がどんどん変わっていくので、感度やシャッタースピードを調整するのが忙しかったです。
明けに見えるときは、昇ったすぐが一番よく見えるということが、よくわかりました。

SXD2とSTAR BOOK TEN


- 番外編 -

こちらは、今度子どもたちを集めて観望会をするために買った星を示すためのLEDライト。
Amazonで3,000円ぐらいで入手しました。


2024/05/27

直下プリ 頒布

PM84il のヒト: 直下プリ 2号機 を作っている件 その2 こちらの続きの話と頒布のお知らせです。


ゲインは18.09 dBです。-20 dBm -30 dBm入力で測定。

0 dBm -10 dBm入力で測定してもゲインはほぼ同じ。17.96 dB
P1dB = 22.5 dBmのスペックのMMICです。

タカチのケースに入れました。
基板裏側のネジはナットのみです。ワッシャーが入れられませんでした。
(s/n: 4まで。s/n: 5以降はワッシャー入ってます。)

Nコネフランジ部分には、ゴムパッキンを入れています。

130 x 90 x 50 mm の防水/防塵ケースです。

裏側。

 

こちら、頒布しています。

ケース入り完成品 13,000円 (別途、60サイズ送料)
ケース無し完成品 10,000円 (レターパックの送料込み) 
 

メール(jarl.com)もしくはXでDMをください。
ヒマを見て作りますので2~3週間かかるかもしれません。


特徴おさらい
  • サテライト用にIC入力側に145 MHz除去フィルター搭載
  • 通過帯域 fc = 435 MHz, -3 dB BW = 22 MHz
  • ゲイン 18 dB
  • NF 0.6 dBぐらい (MMICのスペックとフィルターロスから算出)
  • IC-9700から電源重畳で動作 (スタンバイ、電源ケーブル不要)
  • Nコネ入出力
  • 50 W通過

IC-9700と本機の間にデュプレクサーなどが入っている場合は正しく動作できません。
デスクトップで使用しても意味がありません。ケーブルロスの補償用としてアンテナ直下でお使いください。

IC-9700設定方法
  • MENU - ② - SET - 外部端子 -  外部プリアンプ - 430M を ON(← 初回のみ)
  • 普段使うときは、FUNCTION - ② -EXT P.AMP で ON/OFF できます

2024/05/13

直下プリ 2号機 を作っている件 その2

こちら PM84il のヒト: 直下プリ 2号機 を作っている件 の続き。

5/8に基板が到着して組み立ててみました。


SAWフィルターのはんだ付けができれば完成できると思ってました。
予想通り、難易度高め。左のは、シャーペンの先っちょ。

まずは電力通過の試験。
数秒でVSWR悪化し、原因はチップインダクターL6の磁気飽和。

空芯コイルを試して一発ok。
ちなみに、フェライトビーズもNGでした。
この状態で50 W 1分間の通過で問題なし。C6, C7はビクともしませんでした。

次は300 MHz HPFの製作。
L2, L3をいろんな直径と巻き数でカットアンドトライ。
この時点ではまだMMICは付けずに、
ANT側端子 <-> TP1間 でS21を測定しています。
このあと145 MHzトラップのL1を取り付け。こちらもカットアンドトライ。

MMIC入力部のフィルターは最終こうなりました。
435 MHz通過損失: 0.12 dB
入力VSWR: 1.14

145 MHz通過損失: 80 dB以上
隣で145 MHzのアップリンクをしても平気です。

コイルは変形すると特性が変わるのでホットボンドで固定。
MMICを取り付けて完成です。

NFメーターがないので実測できないのですが、MMIC自体のスペックに前段フィルターの通過損失を加算して、机上の計算ではNF = 0.6 dB程度かと思います。

MMICでアンプした後のSAWフィルターで2 dBちょっとの減衰がありますが、トータルのゲインは18 dBほどでした。

このあと50 Wで5分間の電力通過を試しましたが、正常に動作しています。


回路図


パーツリスト

  • C1 7 pF
  • C2 7 pF
  • C3 7 pF
  • C4 7 pF
  • C5 270 pF (271)
  • C6 1000 pF (102)
  • C7 0.01 uF (103)
  • C8 1 uF / 25 V (105)
  • C9 0.01 uF (103)
  • C10 0.1 uF (104)
  • C11 1 uF / 50 V (105)
  • C12 1 uF / 25 V (105)
  • CN1 N-R
  • CN2 N-R
  • D1 GS1010FL
  • D2 GS1010FL
  • FL1 SF2446E
    sf2446e.pdf (rfmi.co)
  • IC1 PGA-103+
    SMT Low Noise Amplifier, 50 - 4000 MHz, 50Ω | PGA-103+ | Mini-Circuits (minicircuits.com)
  • IC2 NJM7805SDL1 (できれば発熱の少ないLDOにしたい)
  • L1 0.17 uH (φ4.5 mm軸にUEW 0.4 mm x 8回左巻き)
  • L2 18 nH (φ3.5 mm軸にUEW 0.4 mm x 2回右巻き)
  • L3 18 nH (φ3.5 mm軸にUEW 0.4 mm x 2回右巻き)
  • L4 470 Ohm, 1 A
  • L5 470 Ohm, 1 A
  • L6 φ4 mm軸にUEW 0.4 mm x 12回巻き
  • L7 470 Ohm, 1 A
  • L8 470 Ohm, 1 A
  • PCB
  • RL1 HF3 56 (12 V) 1462051-4
  • RL2 HF3 56 (12 V) 1462051-4
    DDEController (te.com)
  • TP1 U.FL-R-SMT-1


部品が揃ったら頒布予定です。ケースなしの完成品で\10kぐらいの予定です。

ケースはこちらが適合しそう。(ガスケットはゴム、IP67アルミケース)
BDN9-13-5N.pdf (takachi-el.co.jp)


IC-9700設定方法

  • MENU - ② - SET - 外部端子 -  外部プリアンプ - 430M を ON(← 初回のみ)
  • 普段使うときは、FUNCTION - ② -EXT P.AMP で ON/OFF できます


2024/05/01

AO-109の思い出

少し前に大気圏に再突入したAO-109の思い出を少し。

調べてみたら、2 QSOしかしてません。


一回目のQSOは、2021/12/18にJK1AFZさんとFT4にて。


こちらはFT4ループテスト 2022/1/3


こちらはSSBのループテスト 2024/4/6 20:00頃

CW短点やCQ (?)も聞こえてにぎやかです



そして、2回目にして最後のQSO 2024/4/14 17:25頃
JK2XXK/9とのCW QSO




ほとんど聞こえないけど、ループチェックすると時々生きているのが分かって、自分的には耳チェックで使ったりと・・、楽しい衛星でした。


2024/04/30

直下プリ 2号機 を作っている件

一年半前から使っている直下プリ PM84il のヒト: 435 MHz 直下LNAを作っている件 その2 ですが、アンテナ <-> シャック間のケーブルロス 2 dB はこのLNAでカバーできています。それなりにノイズは増えますが、良く仕事してくれています。

これを一枚基板にしようと製作を始めました。

目標スペック!

  • 通過帯域 430 MHz - 440 MHz
  • ゲイン 20 dB
  • NF 0.6 dB以下
  • IC-9700から電源重畳で動作
  • スタンバイ用ケーブル不要
  • SAT用に300 MHz HPFと145 MHzトラップ付き
  • アンプ出口にSAWフィルター付き
  • 小型
  • Nコネ入出力

石の選定にはずいぶん時間をかけましたが、以下の点について検討し、結局は簡単に使用できるMMIC PGA-103+ を選択しました。

  • NF
  • ゲイン
  • P1 dB
  • 使用帯域でのS11とS22

最近はGNSSやWLAN用でNFが随分低い石がありますが、435 MHz帯ではあまりリターンロスがよろしくないようで見送りました。

サテライト通信に使用できるように、MMICの入り口には、300 MHzのHPFと、145 MHzのトラップを装備し、MMICの飽和を防ぎます。MMIC入口のフィルターによる通過損失はNFの劣化にそのままつながりますので、通過帯域の減衰は最小限にとどめる必要があります。

入口のフィルターはVNAを見ながら調整が必要なため、テスト用の端子を設けています。(テスト端子はU.FLを選定した都合、MMIC取り付け前に調整する必要があります。)

MMICの出口にはBPFを装備します。435 MHz帯を通過できるSAWフィルターを選定しました。

RFの切り替えは偏波切り替え器 PM84il のヒト: H/V/LHCP/RHCP切り替え器を作っている件 その3 で実績のあるリレーを使用し、50 W CWが通過できる設計です。

MMICの保護用にCi = 0.3 pFのダイオードを選定しましたが、ノイズ低減と、Txからは十分アイソレーションが取れることを見越して取り付けません。パターンぐらい作ればよかったと後悔。(後付けできます。)

IC-9700 (IC-910も?) にはリグからの同軸ケーブルに電源を重畳することで、プリアンプの動作と送受切り替えができる機能があります。このプリアンプはその機能を利用できるように設計しています。つまり、同軸ケーブル以外の電源や強制スタンバイ接続は不要です。

昨日基板の設計が終わり、完成待ちです。うまくいけば頒布を考えています。





2024/04/21

KASHIWA 受信報告 その2

PM84il のヒト: KASHIWA 受信報告 の続き。

今日から秋祭りの準備🤣で出かけてて、ひとつ前のパスは逃しました。

JE3HCZさんがTLMをSatNOGSに送り込むことができたというXの投稿を見て、12時前のパスで受信してみました。

まず、AOSからいきなりS9のビーコンが聞こえてきたので、これは同じ周波数に別の衛星が・・・と、やれやれな気持ちになっていました。

4800 bpsの受信をしたくFMにしてたので、CWのビーコンが聞き取れなかったのですが、2回目のCW テレメトリーをSSBで聞いたら「YMX」って打っていたので、すぐさまGoogleで検索をしてKASHIWAだということを確認し、慌てて3回目のテレメトリーを録画しました。

S8~9振ってきてますよ。

おめでとうございます。


紫金山・アトラス彗星 その2

10/13 天気が良かったので赤道儀をもって子どもと近所の川の河口に出かけました。西の空が低いところまで見られる場所です。同じ目的でしょうか、隣でも三脚を据えている方がいました。散歩中の方が声をかけてくれました。「30分ぐらいしたらほうき星が見えてくるはず」と言うと、また来るとの...